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【外かん】今年度の見通し

日本建設新聞(6月4日)より

避難誘導、階段方式に変更

 一時待避所も設置
  地上への到達時間短縮
   防災・安全面重視
(国交省、JH 千葉外かん)

                                                            

  一般国道298号東京外かく環状道路(外かん)千葉県区間(12.1km)の整備を推進している国土交通省首都国道事務所、JH日本道路公団千葉工事事務 所は、同区間の9割を占める掘割スリット部の避難誘導構造として当初計画していた避難路方式から階段方式に変更する。地下の専用道路から踊り場を設けた階 段で地上に脱出する仕組み。面積14平方m程度の一時待避所も設置する。地上への到達時間が短縮でき、防災・安全面で道路方式より優れていると判断した。

 当初の避難誘導方法は、本線両側に幅2.5mの避難路を整備する計画だった。ここにきて設計の熟度が高まったため、トンネルの専門家による委員会の検討結果を踏まえて、避難階段方式に変更することにした。

  避難路の場合は、インターチェンジ(IC)を地上出口と捉えていた。そのため、地上へ脱出するためには道路軸方向へ、比較的長く移動する必要があった。一 方、段方式だと短い移動距離(高さ10m)で直接地上に出ることができる。本格消火のための緊急車両進入はランプが想定されるものの、救護活動のための進 入口がICに限定されることなく、複数確保できるのは大きなメリット。

 また、交通弱者対策として、階段内の一時待避所で待避した後、健 常者の介助により地上へ避難。地上との高低差は約10m程度と小さく、比較的容易に地上に到達できる。従来の避難路方式では、ランプ等附帯施設間距離が離 れている市川北-市川南間で、最大1km程度移動する必要があった。

                  

小塚山トンネル工など
(今年度計画)

                  

  一方、今年度の事業については、松戸市区間で矢切擁護壁工、函渠工などを促進し、モデル道路(環境保全空間)を整備する。市川市区間については、小塚山ト ンネル(北国分1丁目地先)に着手。同工事は鹿島・西松JVが72億円で受注した。工期は3月13日から20年3月31日まで。延長130mで、掘削土量 は11万立方m。国道298号外回りは開削工法で、内回りと専用部は非開削工法で施工する。

 北台バス通りから県道高塚新田市川線手前ま で(国分地区)、両側を仮囲いにした幅員7mの工事用搬入路に着工する。延長850m。この区間の一部に延長210mの付帯道路も整備する。先月12日に 地元への説明会を開催済み。工期は約12カ月間。また田尻-高谷区間の搬入路については、中川組が担当する。

 さらに国分地区の掘割部試 験工事に着手。北と南に分けて延長0.1kmずつ施工する。本体の本施工に先立ち、掘割構造の現場施工方法について確認、今後の設計・施工に反映するのが 狙い。1日付で工事発注予告(1日付6面に掲載)、9日まで技術資料の提出をJH日本道路公団東京建設局で受け付けている。来月に入札に予定。工期はいず れも約20か月で、切盛土工は南が約3万立方m、北が約4万立方m。

 そのほか、モデル道路を整備。高谷地区で高谷川を渡河する橋梁(高 谷川橋)の工事を進め、高谷ジャンクション(JCT)ランプ橋上・下部工を促進する。高谷川橋は、15年度に着工後、ほぼ完成している。今年度中に終了す る見通し。高谷JCTランプ橋については、一般部の下部工の工事を進めているところで、73基のうち34基が完成済み。今年度に一部上部工に入る。

  測量・調査関係については、地質・地下水調査を詳細設計と事業の進捗に合わせて継続的に実施。埋蔵文化財は、市川市北国分の稲荷作遺跡、小塚山遺跡、中国 分の国分下台遺跡、堀之内の道免き谷津遺跡、国分の雷下遺跡、北下遺跡、須和田の後通遺跡、菅野の菅野遺跡、平田の平田遺跡の調査などを実施する。

 今年度当初の事業費は、一般部の国道298号(松戸-市川)が約120億円見込んでいる。

  外かんの東側区間などの整備については、都市再生プロジェクト第2次決定(平成13年8月)で、大都市圏における環状道路体系の整備として積極的に推進 し、19年度までに暫定的な環状機能を確保することがうたわれている。ただ、用地買収の難航から、全面供用開始時期を20年代中頃に延長した。用地の進捗 状況をみると、取得率は松戸市が約99%、市川市が約83%。ただ県内全体でみると約86%となる(17年3月末現在の面積ベース)。

  工事の進捗状況をみると、国道6号以北は江戸川左岸から国道6号間の外回り線が11年4月に、東金町高架橋外回りが16年2月にそれぞれ供用済み。さらに 10年から着手した葛飾大橋(外回り)が今年2月20日に開通した。一方、国道6号以南については、矢切高架橋下部工事(松戸市)に11年から、高谷cラ ンプ下部工事(市川市)に12年からそれぞれ着手している。国道6号ランプから北台バス通りまでの区間については、搬入路が概成している。

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