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遺伝子組み換え作物と安全と理系度について

GMイネ07年に栽培再開 北農研 「交雑の懸念なし」 (北海道新聞)

 作物の遺伝子組み換え研究についての懸念が、巷にはありますね。「まんがサイエンスIII」なんぞを読みながらblogめぐりしていたら、ちょうどそういう記事があって、つらつらと考えていました。
 よく、「遺伝子組み換え大豆を使用していません」っていう、文言を商品に記載している食品があるけど、あれって、だからどうだって訳じゃないんですよね。
「遺伝子組み換え大豆を使うと危険」な訳でも「安全かどうか分からない」でもなく、「現時点では、危険性は発見されていない」けれど「なんとなく危険な気がする人がいる」ので、その人たち対象のための宣伝文句として書いてあるだけです。そういう人たちには「危険性が発見されてからでは遅すぎる」なんて煽りはよく効きます。

 ところで、次のような文言が記載されたA,Bの同等の商品があったらどちらを選びますか?
 (A) この商品の安全性は証明されていません。
 (B) この商品は絶対安全であると証明されています。

 自分なら、(B)を選ぶことは絶対ありません。そして、自分はつくづく理系だなあと思うのです。
 (A)は一見ヤバそうですが、これは「あらゆる調査・検査等を行いましたが、現在のところ危険性は発見されていません」と同値であり、これはふつう「安全」と言っているものです。
 (B)は一見良さそうですが、「安全の証明は不可能」なので、つまりこれは嘘なのです。将来発見されるかもしれない危険性について、それが無いと証明することは誰にもできないのです。それを証明済みと言っている以上、ろくに調査や検査をしていない、ということです。非科学的な物言いをするものに科学的な調査能力などあるはずがありません。

 専門的であればあるほど、科学的であればあるほど、「絶対」なんて言葉は口にされません。「まったくバグの無いプログラム」「永久に故障しない機械」「絶対に倒壊しない建築物」、そんなものは世の中に存在しません。
 「絶対」を標榜する者、または、「絶対」を要求する者は同等に非科学的であると思います。

 …単に、そういった研究の邪魔をする市民団体なんてものは呪われてしまえというだけのことですが。

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Comments

 理系な連中ってのは、さっきまで青酸カリが入っていたビーカーでコーヒーが飲めるような奴等のこと。(もちろん洗浄後)

Posted by: さとしす™(satoshis) | 2005.06.09 at 01:43 AM

 毎日遺伝子をいじくった動物で研究をさせてもらっています。
 遺伝子組み換えが悪くて、交配による新種の栽培はOKなんですよね。じゃあ、自然に起こった遺伝子組み換えは?取れたジャガイモに放射線照射したりするのは?それを種芋としたらどうなるの?と思ってしまいます。
 しまった、愚痴ってしまった(^^;。

Posted by: みゅーみゅー | 2005.06.10 at 03:56 PM

 まぁ、光るめだかとか作ってるから一般の人は気持ち悪いと思い勝ちかもね。
 一方、人間に置き換えた場合を考えてみると、交配のほうが遺伝子組み換えよりも、倫理的によろしくないですね。膨大な、望む遺伝子の組み合わせ以外のものは、ハズレとしてその生命を扱う訳ですからね。こんな考え方、意地悪ですか?
 あと、遺伝子組み換え大豆が嫌いな人は、放射線照射ジャガイモもポストハーベストもクローン牛も嫌いですから、その突っ込みはあまり効果がないみたいです。そのかわりEMとかチタンとか好きだったりしてね。

Posted by: さとしす™(satoshis) | 2005.06.12 at 07:21 PM

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