それはときメモからはじまった

　人の背中押しておいて、自分は安全地帯にいるわけにもいきませんね。

女学生Aの憂鬱: ギャルゲーが欲しい女学生の気持ち。

　かつて「ときめきメモリアル」というゲームがありました。NECのPCエンジンで最初に発売されたそれは、当初「えー、コナミがギャルゲー！？ゲームソフトメーカーも地に落ちたな。」とか言われていたものですが、じりじりと人気が上がり、プレイステーションに移植されることになりました。なんか一部で異常に盛り上がる中、そのスペシャルバージョン（マウス付）を手に入れたのは一種の偶然でした。
　社内の友人がチャットで、親戚のゲーム屋でいくつか確保したとの事。「どうせ洒落なら、スペシャルだろー。」と妙なノリで何人かと一緒に買い求めたのでした。
　特に大した期待も予備知識も無く始めたソレですが、皆を魅了し始めました。
　　なぜか。
　それは多分、周辺から見ていた偏見に満ちたいわゆる「ギャルゲーとかいうのはこういうもの」像とは、相当異なるものだったからです。
　今なら、熱くなって抗議する人もそうはいないと思うので正直に言いますが、ときメモのキャラはビジュアル的にはあんまり魅力無いです。今で言う萌えな絵を見たいなら、イラスト集でもCG集でも他のギャルゲーでもやるほうがマシです。
　主人公に与えられたミッションは高校三年間の間に「自分を磨く事」。登場する何人かの女子たちは、その努力の成果を、評価し称えてくれる存在です。ナンパな口説き文句でなびく訳ではありません（主人公がストイックな奴で口説きもしませんが）。○○を頑張ること、が△△さんと仲良くなること、とが直結している分かりやすいストーリー。甲子園やインハイに出場したり、科学者を目指したり、「頑張れば何にでもなれる夢のような３年間」こそが、このゲームの魅力なのでした。…大体、一年生の間はデートもできないじゃないですか。

　その後、TLSR（トゥルーラブストーリー　リメンバーマイハート）に出会って、また目から鱗が落ちたのは、別のお話。似たような感じでありながら、ちゃんと「恋の話」なっています。たいしたもんだなあ、と。教室や校庭へ、女の子に会いに行く＝その分野の能力を高める　というのを知ったのはつい、最近ですけどね。
　というわけで、この辺のゲームをすることと、恋愛物の小説やマンガ、アニメなどを見ることとの間に意識の差はありません。